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不動産用語集

不動産でよく使われる用語をまとめた不動産用語集です。

登記簿(とうきぼ)

不動産では、土地・建物にかかわる権利関係を法的に登録する台帳のこと。
登記簿に登記していないと、第三者に対抗できない。
登記簿は土地、建物それぞれにあり、中身は表題部、甲区、乙区に分かれている。
表題部には、土地登記簿の場合は所在地の地番、地目、地積など、建物登記簿の場合は家屋番号、構造、床面積などが出ている。
甲区には、所有権にかかわる事項、乙区には抵当権などの所有権以外の権利に関する事項が含まれる。

建蔽率(けんぺいりつ)

住宅の規模(広さ)に対する規制を示す基準のひとつで、敷地面積に対する「建築面積」の割合のこと。
用途地域と都市計画の指定によって上限が定められている。
たとえば、建ぺい率60%地域の150平方メートルの敷地には[150平方メートル×60%=90平方メートル]となり、建築面積90平方メートルまでの建物が建てられる。
近隣商業地域と商業地域で防火地域内にある耐火建築物などについては、一定の割合で建ぺい率の割合が緩和される措置もある。

都市計画区域(としけいかくくいき)

都市計画法で定められた規制の対象になる地域のこと。
都市計画区域には(1)人口1万人以上で商工業などの職業従事者が50%以上の町村(2)中心市街地の区域内人口が3000人以上(3)観光地(4)災害復興地域(5)ニュータウンなどが含まれる。
一定の開発行為については都道府県知事の許可、建築に当たっては建築基準法の建築確認が必要。同区域内は、市街化区域、市街化調整区域、未線引き区域に分かれる。

地目(ちもく)

登記簿に載っている土地の種類のこと。
主な用途ごとに、宅地、田、畑、山林、原野、雑種地など21種類に区分されている。
住宅を建てる場合、宅地であれば問題ないが、田や畑などの農地の場合、そのままでは住宅は建てられない。
農業委員会から農地転用の許可を受ける必要がある。
市街化調整区域農地の転用は極めて困難。登記簿と実際の利用状況が異なることもある。
その場合は「地目/山林(現況宅地)」という表示になる。

私道負担(しどうふたん)

土地や一戸建てで前面道路が私道の場合、売買する時にその私道に関して何らかの負担がある場合をいう。
通常は、土地の一部として私道が含まれるかどうかで表される。
単独所有の場合は「私道負担20平方メートル」などと広さが出ており、周辺の所有者と共有の場合は「私道100平方メートル、持ち分5分の1」という具合に私道全体の面積と持ち分比率が出ている。
また、取引対象の面積には含まれなくても、私道の通行料の負担があるケースもある。

区分所有権(くぶんしょゆうけん)

マンションの所有権には、いくつかの種類がある。
購入者一人の自由にできるのが専有部分で、この部分の権利が区分所有権。店舗や事務所として1フロア全体を区分所有することもある。
共用部分や敷地は、専有面積割合(建物全体の合計専有面積に対する区分所有している専有面積の割合)による持ち分の共有という形なので、購入者が自分で勝手に処分することはできない。
区分所有権を売買すると、共有持ち分も自動的に付いてくる。

用途地域(ようとちいき)

住宅地に望ましい環境づくりや、商工業に適した地域づくりなど、それぞれの地域にふさわしい発展を促すため、都市計画法に基づいて定められている。
地域区分には大きく分けて「住居系」「商業系」「工業系」の3つがあり、そのなかでさらに細かく分けられ、全部で12種類ある。
各区分によって、建てられるものと建てられないもの、その規模の制限がくわしく規定される。住宅が建てられないのは「工業専用地域」のみ。

温泉権利金(おんせんけんりきん)

温泉のある別荘地などで、温泉を引く権利を得るための費用。温泉引き込み料と呼ぶケースもある。
別荘の場合は地域によって80万円から300万円程度と幅がある。
敷地内まで配管を引き込んでいない場合は、別途配管工事費がかかることもある。
マンションでは1戸当たりの負担は小さくなり数十万円程度。
分譲価格に含まれていることも多い。
温泉権の有効期間は通常10年程度で、期限が来ると権利金と同程度の更新料が必要になる。

固定資産税(こていしさんぜい)

毎年1月1日時点で登記簿に土地建物などの固定資産の所有者として登記された人に課税される市区町村税。いわゆる保有税。
新築家屋は取得した年には登記簿にないので翌年から。
中古住宅や土地を買った場合は前所有者(売主)に課税されるが、通常は購入した日を境に案分して負担する。
標準税率は1.4%で、市町村によって最高2.1%まで変更可能。
また敷地面積200平方メートル以下の土地は評価額が減額される。マイホームの特例もある。

抵当権(ていとうけん)

金融機関が不動産を担保に融資するときに、いわゆる「借金のかた」として設定する担保権のこと。
借り手が返済できなくなった場合に、抵当権を実行して任意処分や競売などによって債権を回収する。
地上権や永小作権なども抵当権の対象になる。
厳密には普通抵当権と根抵当権があり、単に抵当権という場合は特定の債権を保全するための普通抵当権を指す。
住宅ローンを借りる時は金融機関と抵当権設定契約を結び、登記簿に登記される。

根抵当権(ねていとうけん)

抵当権の一種。
普通抵当権が住宅ローンを借りる時など特定債権の担保として設定されるのに対して、根抵当権は、将来借り入れる可能性のある分も含めて、不特定の債権の担保としてあらかじめ設定しておく抵当権のこと。
借入可能な限度額を「極度額」として定め、この範囲なら何度でも借りたり返したりできる。
最初に根抵当権の設定登記をすれば新たに借り入れる度に登記する必要がない。
極度額は担保評価額の110%が一般的。